毎日の歯磨きでは、落とせない汚れがあることをご存知ですか?
落とせない汚れの正体はプラーク(歯垢)です。むし歯・歯周病の原因になります。
近年の研究で、歯の表面に付着したプラークは、多種多様の細菌が複雑にからみ合った「バイオフィルム」であることがわかってきました。
バイオフィルムは、微生物によって膜状に作られる構造物で、その中に虫歯菌や歯周病菌が入っています。
バイオフィルムがあると、中の虫歯菌や歯周病菌は、バイオフィルムに守られて、唾液が菌を洗浄する作用や、殺菌する効果がある抗菌物質が効きません。
そこでPMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)を行うことによって、細菌のバリアを破壊・除去し、そして歯の表面をツルツルにすることによって、細菌が歯につきにくくなります。
厚生労働省の調査では、日本人のメインテナンス率は全体のたった2%です。そのために60歳の時点で日本人の歯の半分以上が失われています。
一方、予防歯科の先進国であるスウェーデンやフィンランドではメインテナンス率は80%以上です。80歳の人が平均で20本以上の歯を残し,一生入れ歯を入れることなく人生を謳歌しています。
上のグラフが示すように欧米の人々は虫歯や歯周病にならないように積極的に歯科医院で定期検診やメインテナンスをしています。
日本では歯科医院は「歯が痛くなったから行くところ」ですが、 欧米の予防歯科先進国では歯科医院は「虫歯や歯周病にならないため、口のお手入れに利用するところ」という考えです。